引用:素人不動産
最近、当ブログにも「素人不動産」という名前のインスタグラム発信者について相談が寄せられるようになりました。
インスタでは、不動産投資で「2年で家賃収入8,000万円」「3年半で1億円超え」といった華々しい実績を語っており、コンサルティングとして「入会金12万円+月1万円」で指導もしているようです。
この記事では、今後同様の相談があったときの参考にするためにも、私自身の視点から「素人不動産」について整理し、投資手法の特徴や向き不向き、注意点などをまとめておきます。
素人不動産とは?:発信内容の特徴と印象
「素人不動産」は、インスタグラムを中心に不動産投資の情報を発信している個人アカウントです。
数字としては非常に大きな家賃収入実績が語られていますが、
具体的な投資エリア
どのような物件に投資しているか
なぜその戦略が機能したのか
といった点についての情報開示が少なく、正直、見ていて「フワッとした印象」を受けました。どれだけのリスクを背負っているかも不明です。
投資スタイル:おそらく一棟アパート開発型
家賃収入のスピード感から見るに、「土地から仕入れてアパートを建てる」いわゆる一棟新築投資が中心と思われます。
おそらくは下記のような流れです:
自ら土地を探す
銀行から融資を引く
建築会社に依頼して建てる
満室にして運用
このスタイルは確かにうまくいけば爆発力がありますが、その分、事業リスクも非常に高いです。投資というより、不動産賃貸経営の起業といったイメージです。
本業を辞めてでも不動産で食べていきたい人向け
素人不動産の投資スタイルは、不動産一本で生きていく覚悟がある人向けです。
サラリーマンとしての本業を辞めてでもチャレンジしたい人にとっては、一つの選択肢かもしれません。ただし、
空室リスク
建築費高騰
金利上昇
想定外の出費
など、数々のリスクが付きまとうため、うまくいく保証はありません。2年で年間8,000万円、3年半で1億円の家賃収入となるにはそれ相応のリスクを背負っているということ。
また忘れてはいけないのは、賃貸収入が8,000万円あっても、そのうちの相当額はローン返済にまわっているということです。
一棟不動産のリスクを下げる手段としての「区分投資」
もちろん、一棟不動産はリスクが高い分、高いキャッシュフローを生み出せる魅力がある投資ですから、興味を持っている方も多いでしょう。リスクが許容できる方であれば、私も否定はしません。
実は、一棟不動産のリスクヘッジとして区分を先に保有しておくと、より効率的な一棟不動産の運用が可能になります。
一棟不動産は表面のキャッシュフローは大きいですが、修繕積立金や管理費など、出ていくお金も大きいです。そのため区分投資で売却益を狙い、そのお金を一棟不動産の修繕費に充てられれば、修繕積立金分のキャッシュフローが改善できます。
区分投資は儲からないと思われがちですが、実際は短・中期間(5年〜)で数百万円の売却益を再現性高く狙えますからね。私も売却益による繰上げ返済によってワンルーム17戸、1,000万円近いキャッシュフローが出ています。
本業がある人には「区分所有」の方が現実的
一方で、本業がしっかりしている人や、サラリーマンとして安定した収入がある人には、より安定的かつ手離れの良い「区分所有」型の不動産投資がおすすめです。
新築 or 中古のワンルーム、1ldk等
融資を使って購入
家賃収入でローン返済
管理会社任せで手間いらず
数年後には数百万円単位の売却益も十分に狙える上、手離れが非常によいため、副業として資産形成したい人にはとても相性が良い投資手法です。
もちろん、購入する物件や不動産会社選びは重要で、たとえば「サブリース契約ありき」の物件などは要注意です。しかし、素人不動産のような自力開発型よりはるかに再現性が高く、時間と労力も抑えられます。
素人不動産のコンサルティングは受けるべきか?
素人不動産のコンサルティングについて詳しくないため、あくまで一般論として有料の投資コンサルティングについて思うところをお話しします。
結論からいうと、個人的には投資コンサルティングは微妙だなと感じています。
理由は様々ですがいくつか例を挙げると、
- 顧客の利益とコンサルタントの利益が一致しない
- コンサルタント自身も投資家であることが多く、特に一点ものを扱う不動産投資の場合、利益相反が生まれる可能性が否定できない
- 入塾費用を頭金に充てる方が建設的
といったところです。
特に「2」については不動産の場合は懸念事項になります。
コンサルタントとコンサルティング受講者とがライバルになる可能性が否定できないのに加え、受講者同士がライバルになる場合も0ではないでしょう。一棟不動産は物件による差異が大きく、本当に良い物件は「千三つ」と言われるように、奪い合いですからね、ライバルが増えるのはマイナス面も大きいです。
一方、区分は良くも悪くも物件による差異が小さいため、一定の条件を満たした物件を購入できればみんな勝つことができる投資です。
まとめ:どんな人に向いているのか?
素人不動産のスタイルが向いている人
→ 不動産賃貸業を本業にしたい人/リスクを取ってでも事業をやりたい人向いていない人
→ 安定した本業を大切にしたい人/副業として資産を増やしたい人
その意味で、「不動産投資」と一括りにしても、自分がどのスタンスでやりたいのかによって最適な手法は全く異なります。
「不動産で人生を変えたい!」という人には魅力的に映るかもしれません。
しかし、もしあなたがサラリーマンとして真面目に頑張ってきた人なのであれば、その信用で投資ができる区分所有の方が堅実かつ確実に資産形成ができると言えるでしょう。
