「空室になっても家賃が保証されます」「手間がかからないので初心者向けです」。
こうした言葉に安心してサブリース契約を結んだものの、いざ運用が始まると家賃減額通知や管理品質の低下に悩むオーナーは少なくありません。
そして問題が起きたとき、サブリース契約はオーナー側の解除が非常に難しいという現実に多くのオーナーが初めて気づきます
ただ、難しいながらも解除が絶対にできないわけではありません。
また昨今はサブリース契約のオーナーの弱みにつけ込んだ「サブリース解除ビジネス(サブリースを外せると匂わせて実際は手数料だけ請求して解除できない)」についても解説します。
本記事ではサブリース解除ビジネスの問題点から、当ブログにお問い合わせ頂いた方々の中でサブリース解除ができた方の事例も交えてお伝えいたします。
サブリース契約とは ― 制度の本質
サブリース契約とは、不動産会社がオーナーから物件を借り上げ、その物件を入居者に貸し出す仕組みです。
表面上は「家賃保証」として安心感がありますが、いざ解除となると借地借家法によりオーナーの立場は非常に弱くなります。オーナーの意向では中々とサブリース解除ができません。
その弱みに不動産会社がつけ込んで家賃を相場よりも不当に下げて来るケースが多発しています。
サブリース解除は 「弱者ビジネス」化している
近年、この悩みに目を付けた弁護士や民間企業(一般社団法人を名乗るケースが多い)が、「サブリース解除サポート」と称してビジネス参入し始めています。
弁護士の参入例
中には、サブリース解除に対する着手金として100万円を請求する弁護士事務所も存在します。
もちろん弁護士という肩書は強力で、相談者は「専門家ならなんとかしてくれるはず」と信じたくなります。
しかし、法律構造を理解している方なら分かる通り、
サブリース契約は法律上、不動産会社が圧倒的に有利です。
そのため、弁護士であっても成功率は高くありません。
仮に交渉へ進めたとしても、高額な違約金を求められるケースが非常に多いのが実態です。
つまり弁護士側にとっては、
着手金が取れた時点で“ビジネスとして成立”してしまう
構造になっているのです。
民間企業の参入
また民間の某S社もサブリース解除サービスを展開しており、
その仕組みは弁護士とほぼ同じく着手金+成果報酬です。
一見すると「弁護士より柔軟で親切」に見えるかもしれませんが、
本質は変わりません。
サブリース解除は結果が出にくいにもかかわらず、
依頼した時点で費用が発生するリスクがあります。
しかも交渉が成功しても、結局違約金を払う提案を受けるケースが多く、
オーナーにとっては“費用倒れ”になりやすい構造です。
それであれば最初から違約金を支払って解除した方が依頼するよりも安くなります。
当ブログにお問い合わせいただいた方からの感謝の声
このように、一般的には難しいとされるサブリース解除ですが、不動産会社によって契約書の内容が異なることが多く、ケースバイケースで状況は変わります。契約文言に隙があるケースが多いです。
実際、当ブログに相談いただいた方の中には、サブリース解除を成功した方が多くおられます。
■ 売却時にサブリースの壁に直面した齋藤(仮)さん
齋藤さんは、保有していた区分マンションの売却を検討していました。
当初は「市況も良いし、利益が出るはず」と考えていましたが、査定を進める中で思わぬ事実が明らかになりました。
サブリース契約が原因で、売却額が伸びない。
サブリース契約の解除を申し出たものの、不動産会社からは相手にされず、動き出すことさえできない状況に。
その中で当ブログに辿り着かれ、契約内容の確認と対応方針を一緒に整理。
契約書の細かな条項を見直し、相手方の対応記録も揃えていくことで解除の糸口を発見しました。
半年間、粘り強く交渉を続けた結果、無事サブリース契約を解除し売却へ進むことができました。
「あのまま諦めていたらと思うとぞっとします。正しい知識と準備が大事だと痛感しました。」
■ 解除の上で売却に成功した堀内(仮)さん
堀内さんが物件を購入されたのは2017年。
2023年、コロナ後の市況回復を見て売却を決断しました。
ところが、査定額が想定よりも伸びません。
要因はこちらもサブリース契約。しかも購入時は法人契約だから安心の集金代行だと説明されていたが実はサブリースだったという騙されたような管理状況でした。さらにサブリース先もサブリース会社という「サブサブ」になっていたのです。
ご相談後、契約の整理と交渉方針を一緒に組み立てながら進め、購入時の盲点を突き違約金こそ発生(家賃2ヶ月分)したものの、解除に成功。
市況の追い風もあり、最終的には利益を確保して売却を完了しました。
「解除の戦略がなければ望む結果は出なかったと思います。本当に助かりました。」
■ 逆鞘サブリースからの脱却に成功した岸本(仮)さん
岸本さんは2018年、都内の業者から物件を購入しました。
その会社は一部で“逆鞘サブリース”が疑われている事業者A。
ある時期から入金が遅れ始め、説明も不明瞭。家賃の不払いだけならまだですが、ローンの支払は止まりません。放置すれば家賃を失い続ける危険がある状況でした。3件保有していたためこのままでは自己破産も頭によぎりました。
しかし、不動産実務に詳しくないため、どの手順で解除に進めばよいのかが分かりません。
ご相談を受け、具体的な進め方についてアドバイスを行いました。
その結果、契約を解除し、集金代行契約で新しい管理会社へ移管。
現在は健全な形で賃貸経営を続けられています。
「放置していたら損失が膨らんでいたと思います。相談して本当に良かったです。」
■ 入金停止から、新たな管理体制へ立て直した萩原(仮)さん
萩原さんは複数戸のワンルームを保有されており、医師向けに販売するB社から合計5戸を購入しました。
ところが2024年、突如として家賃入金がストップ。
担当者に連絡しても音信不通、会社にもまともに取り合ってもらえず、
本業が多忙な中で“資産が崩れる音”を聞くような不安な日々が続いたそうです。
当ブログにご連絡いただき、契約内容の確認・交渉の組み立て・書面対応など、手順を一つずつアドバイス。
サブリース契約を解除し、新しい管理会社へスムーズに移行されました。
さらに最初に購入した3戸については残債が十分に減っていたため、タイミングを見て売却。
約1200万円の利益での売却を実現されました。売却益を他の保有物件に繰り上げ返済として活用したため金利上昇局面でも毎月プラスでの運用ができています。
「精神的にも金銭的にも救われました。自力では絶対に無理でした。」
サブリースで悩まれているなら
もし、サブリース解除がうまくいかない、違約金を払いたくない、売却額を最大化したいなど、サブリースに関する悩みがあれば、LINEで相談ください。
一般的には難しいとはされていますが、ケースバイケースでお伝えできる解除のためのアドバイスはたくさんあります。また、私の解除知識向上のためにも過去に解除できた事例をお持ちの方もご連絡もらえると幸いです。解除のための知識や知見のストックを増やしていきたいです。
私の経験や知見がお困りの方のお役に立てれば最高の幸せです。
サブリースを解除すれば大きな売却益も狙えます。諦めずに動いていきましょう!


